好きにならないで。
自然に口から出た言葉
それを聞いた神田は…いや、麻遊は顔を茹でだこのように真っ赤にさせて目を見開いていた
俺は麻遊を抱き締める力を強くして、耳元で「好きだ」ってもう一度言った
麻遊はもう、口をパクパクしてプシューって頭から湯気が出そうなくらい真っ赤にさせていた
そして、「麻遊は?」と少し体を離し麻遊の顔を正面で見ながら聞いたら
「……すき」
麻遊は小さく呟いた
「……ごめん
もう一回言って?
聞こえなかったからもっとでっかい声で」
「なっ…!!」
ホントは聞こえてる
でも、麻遊の口からもう一度聞きたかった
だって…好きな女から“好き”って言ってもらえる事は何よりも嬉しいことだろ?
「…好きになっちゃった
遥翔のこと…
あたし、遥翔のことが好きです」
今度ははっきり俺の目を見て最後にニコって微笑んで言った麻遊。
俺はその言葉を聞いた瞬間。
またぎゅーって麻遊を抱き締めた
この細くて小さな体を