好きにならないで。
次の日
「行ってきます」
「行ってらっしゃーい!!
気をつけてね!!」
朝、目を冷やして腫れを治してから家を出た
玄関を出て少し歩いたところに、一人の女の子が立っていた
その子はたぶんあたしと同い年ぐらい。
目がパッチリしてて、肌が白くて身長が高く、同い年とは思えないほど大人びてた
けど、その子は赤いランドセルを背負っていて空を見上げていた
あたしは何だか気になって話しかけた
「あ、の……どうしたんですか?」
「ん?え?……あ、あはは。
あたし変な人みたいだったね」
女の子はそう言って恥ずかしそうに笑った
外見と同じように声もまたすごく綺麗だった
「そういえば……あなた何小?」
あたしは「笑小…」と小さく言った
笑陽(えみよう)小学校。通称、笑小
女の子は目を見開き驚いてから、「あたし、今日からそこに転入するんだけど…」と言った
「え……?」
「名前は?」
「神田…麻遊」
「麻遊ね!!あたしは中村麻衣(まい)よろしくね!!」
「うん!!」