右手に剣を、左手に君を





この時、きっと俺達は……。





お互いの恋心に、気づいたはずだった。





それを、無意識のうちに。





胸の奥底に沈めて、カギをかけてしまった。





やがて来る、悲しい別れの痛みに備えて。





防衛本能が、これ以上進んではならないと警告したんだ。





だけど。





俺は、もっと早くに勇気を出すべきだった。





そう、後悔する事になる。





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