右手に剣を、左手に君を


《父上……お別れは悲しいでしょうが……。

命を繋いでいけば、またいつか会える時があるでしょう》


「命を……?」


《全ての魂は、肉体が滅びても、別の誰かに産まれ変わる事ができます。


そうして、何度も人生をまっとうして……。


その魂の営みを続けていれば、いつか……》



輪廻転生。


そうして魂は、続いていく……。



「……それしか、ないのか……」



私達は覚悟を決め、海辺の洞窟に向かった。



「……すまない……」



渚はまだ、かすかに息があった。


薄く開く目で、なりゆきを見守っていた。



「すまない……!」



私は、そんな彼女の胸に。


龍神剣を、突き立てた――。


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