右手に剣を、左手に君を


爆音が耳元で連続して起きる。


一瞬、何も聞こえなくなったような気がして……。


意識を失いかけた途端。



ドォン!!



ひときわ大きい爆音と共に、俺はとうとう吹き飛ばされた。



「コウーっ!!」


「く、そ……っ!

健太郎、立て……っ!

このままにさせるか……っ!!」



かすむ視界の端に、傷だらけの仲間たちが見える。


まだだ……。


まだ、あきらめるものか……!



「ぅ、ぐ、ぁぁ……っ!!」



皮膚が裂け、肉がえぐられた痛みが身体中を駆け抜ける。


それでも俺は、剣を支えにして、何とか立ち上がる……。



「みん、な……っ!」



頭からの出血が入ってしまって、片目が見えない。


それでも、もう一本の目に。


傷だらけのまま斬り込んでいく、二人が見えた。



「ば……っ!」



雅が跳躍し、渚を捕らえる触手を傷つけようとする。


健太郎はおとりとなり、首達から逃げ回っていた。


しかし、俺にも見えているそれは、空亡にもバレバレで……。



「ぐあぁぁっ!!」



首達からの攻撃を受け、二人は宙に巻い、地面に叩きつけられた。



「雅!!健太郎!!」



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