右手に剣を、左手に君を


その間から……。


集めた稲妻を、空亡に放つ!!




「稲妻あぁぁぁぁぁぁっ!!」




俺が叫ぶと。


空が、倶利伽羅剣の力に応えるように。


鈍い音を立てて、叫ぶ!!



ドガアアアアアァァァァァ!!



さっきの雷よりも数倍の衝撃が、

空亡の上に、落ちた!!



《ぐ、お、ぉぉぉぉぉぉ……っ》



地獄の底を這うような、声が聞こえる。


俺は剣を構えたまま、その稲妻に力を送り続けた。


身体は限界に近づき、足が震えだす。


頼む、これで、倒れてくれ……!!



しかし。



そんな願いは、どこにも届かなかった。







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