右手に剣を、左手に君を



神社の息子。



神社の息子。



空を飛んで見せろ。



瞬間移動してみせろ。






……やめろ。



俺は、『神社の息子』じゃない……。



ただでさえ悲しみに引き裂かれていた胸から、

とくとくと血が溢れ出す。





どうして俺が、そんな事言われなきゃならないんだ。




どうして、俺だけが……。








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