お前だけしか愛せない
まぁ、それからは半分寝てた。
45分くらいあった入学式が終わって、みんな喋り始めた。
遅刻して浮いていた俺の元にも、
中学からの友達が数人来た。
みんな、うんこ色のスリッパで。
「何、初日から遅刻してんだよ」
「しかも注意されてたしさぁ」
「俺も少し焦ったし。
つか、兄ちゃんが髪セットしてくれた~」
「上手いな、悠也くん。さすが」
「悠也くんスゲー上手い」
今度は兄ちゃんを褒めちぎる。
今兄ちゃんいないから、
褒めても何もならないってのに馬鹿だな。