お前だけしか愛せない
「おはよ、兄ちゃん」
「はよ〜。今日入学式だな」
プーさんのマグカップを食器棚から出して、
インスタントの紅茶を自分で淹れた。
あー、
プーさんが長年使いすぎで
片目消えてる。
違うの買うかな。
「俺が髪セットしてやろうか?」
「マジ!?してして。
モテる男☆みてぇな感じにして」
何か、兄ちゃんは将来ヘアースタイリストに
なりたいらしいから、
俺なんかより全然上手い。
セットしてるときの兄ちゃんの顔、
チョーカッコいいし。