†魔界戦記†

気炎

開始のゴングがなると共に
相手を選択し
それぞれに散る各々。


「キミが僕の相手だね
なんだか嬉しいや」


ミストの姿を目に止めると
ひょろりとした見かけに
似合わぬ大剣を
大きく振りかぶり
そして、振り下ろす。


「あひぃ〜ん」


女の子のような
奇妙な声を出しながら
振り下ろされた斬撃は
避けるのは
安易なものの・・・


「遅いッ」


ギャオオッ


ミストは肩に
熱い痛みを感じた。

微かに赤い血まで
流れ出している
間違いない・・・


斬られたんだ。


「避けれないなら
どうすればいいのよ」


持てる知識を総動員して
なんとか解明しようと試みる。

形・・・魔力・・・
大きさ・・・


(全て考えて)


下から切り上げで
再びミストを襲う・・・が

ヒュン


大剣はミストの顔を
かすめすらしなかった。

その距離約数cm。




ドサッ
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