†魔界戦記†
シャウルの体に
蓄積されていた全魔力が
いや、シャウル自身が凝縮され
球体へと形を変える。


「いくわさ!!
召喚合体魔術
奥義【狐鋭水槍】(アクエリアス)」
























「え、合体魔術ですか?」


修行で疲れた体を休め
タオルで汗を拭いているミスト
その隣には師・ハピエルが
頬杖をついて休憩中だった。


「ミストちゃん素質あるから
すぐにできるわよ
合体魔術には召喚獣を
捨て駒にする無慈悲さと
必ず枷となる
戦力低下を避けるため
一撃で相手を仕留めれる瞬間を
見極める戦闘スキルが
必須になるけどね」














ハピエルの教え方は
とても上手かった・・・

もし出来なかったら
それは私の力不足。

やるコトはやった。


「いっけぇぇぇ!!!」


その間、約コンマ数秒

爆発するような大きな音が
会場中に響いたと思うと
プシェルの体に
シャウルが突き刺さっていた。


「ナイスだよシャウル!!」


ぐっと小さな
ガッツポーズを決めるミスト

全魔力を込めた
渾身の一撃である。

立っていられるハズがない。

しかしミストはそれでも
この圧し潰されるような
嫌な感覚が振り払えなかった。
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