†魔界戦記†


(お前・・・強いな)

(そんな力があれば
コイツらも簡単に倒せたのに
なんで手を出さなかった?)

(うるせぇ!!
今決めた、コイツは俺の仲間だ)

(初めてだ・・・
親父以外で一発入れられたの)


「しぶといなぁ
とっさにハンマーの柄で
蹴りをいなすなんてさ」


・・・認めよう。

俺はカエンに少なからず
憧れを抱いていた。

人は人に認められたい
そう思うものだ。

俺の場合、それがカエンだった。


「救われたからだ・・・」


「え?今なんて?」


「貴様には・・・
知り合いでもない
無愛想な奴のために
百人の敵の中に飛び込んでくれる
バカはいるか?」


威渦槌をさらに強く握りしめる
自然と涙が込みあげてくる。


「救われたんだよ、アイツに!!
こんな俺でも・・・
次はこっちから
救ってやりたいんだ!!!」


足のブーストが加速する。

一直線、考えるヒマはない。

真っ直ぐに相手に向かって
突っ込んでいく・・・





トード、後は頼んだぞ。








































カエンを・・・救ってくれ。
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