†魔界戦記†
衝突
「それではおまちかね
若き魔族の諸君
入ー場ー!!」
反対側の巨大な扉が開き
そこから、魔族が次々に
会場へと入ってくる。
数を数え終わり
クルーザが叫ぶ。
「おいおい
あと何人か足んねぇよ!!
クソが、どうせまた
ヒスイの率いる
メンバーだろ・・・」
その時魔族の一人が
声を張り上げて言った。
「クルーザさん
オウガならそこにいるよ」
なんと大斧を持った大鬼が
先程魔族が何人通っても
詰まらなかった扉に
つっかえていたのだ。
う゛おぉぉぉぉぉぉ
辺りにこだます咆哮は
まるで地鳴りである。
「うお!?でけー」
久しぶりに登場の
主人公メンバー、ハゼル
「カエン、あれ倒せるか?
てか、こんな状況で
寝れんのてめー位だ」
そう言って
カエンの鼻をつまむ。
・・・・・・ぶはぁッ!!
「おい・・・死ぬ気か??」
「殺す気か!?
やったのお前だしな!!」
もう一度寝転がり
空を見上げるカエン。
「あんまりカエン
そんなコトで
悩まないもんね」
一緒になって
寝転がるミスト。
「あんな単細胞
頭使えば楽勝でしょうが」
本を片手に
セイトが呟く。
「見て見てハゼル!!
あのでっかぃ
魔族にサイン貰っ・・・」
トードが言い切る前に
キックがお腹にヒットした。
ぶるッ
急に身震いするハゼル。
「そういやさっきから
温度がどんどん
下がってきてるような」
ハゼルが首にマフラーを
巻きつけていく。
すると突然
ひゅぉぉぉぉ
一迅の風と共に
カエンの頭のすぐ上に
一人の青年と
それに続いて
小さな子供が現れた。