†魔界戦記†

セイトの下顎を
ハヤトが蹴り上げる。


「もう終わりですか?
次の人、きな・・・ごふッ」


カエンがセイトを
見つめながら
ハゼルに呟く。


「安心しろって
『羊の皮を被った悪魔』の
二つ名はだてじゃねぇよ」


地面から無数のつるが
ハヤトめがけ
真っ直ぐに伸びている。


「気をつけろって
言ったのに」


ムクリと起き上がり
言い放つセイト。
ぶつぶつ言っていたのは
呪文詠唱ではなく
これだったらしい。

どうやら
羊の皮を脱ぎ捨てて
彼の悪魔が
目覚めたようだ


「魔界のグラジオラスは
獰猛な肉食だ。
水を吸い上げた後
その水場まで地中を移動
そこで待機して
何も知らず通りかかった
獲物を襲う
まぁ俺の魔力入りだから
俺の指示した奴にしか
攻撃をしないがな」


「そ、そんな・・・ぐわッ」


急に強い力で
引っ張られるハヤト。

体を貫かれ満身創痍なので
抗う術が彼にはない。





















その先には・・・。
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