†魔界戦記†

正直、ハゼルは焦っていた。

ホムラと戦った時
一瞬で死を覚悟した自分が
とても、とても
無様で仕方なかった。

あんなコトをカエンに
言ったが・・・
自分も人のコト言えないくらい
焦っていたのだった。


「俺は・・・一体??」


どうすれば?
という言葉が
口から出てこなかった。

あれから二日、
天使は未だ現れない。


「クソが・・・
早く、早く強くならなきゃ
ならねーってのに」


いくら待てども
来ない天使を
待つ余裕は彼には無かった。

一人でそこらの木を
カノンでがむしゃらに
叩き折っていくハゼル


もう時間など無い


俺は・・・強くなる










そう・・・










ハゼルは・・・






















焦っていた。
< 70 / 163 >

この作品をシェア

pagetop