†魔界戦記†
正直、ハゼルは焦っていた。
ホムラと戦った時
一瞬で死を覚悟した自分が
とても、とても
無様で仕方なかった。
あんなコトをカエンに
言ったが・・・
自分も人のコト言えないくらい
焦っていたのだった。
「俺は・・・一体??」
どうすれば?
という言葉が
口から出てこなかった。
あれから二日、
天使は未だ現れない。
「クソが・・・
早く、早く強くならなきゃ
ならねーってのに」
いくら待てども
来ない天使を
待つ余裕は彼には無かった。
一人でそこらの木を
カノンでがむしゃらに
叩き折っていくハゼル
もう時間など無い
俺は・・・強くなる
そう・・・
ハゼルは・・・
焦っていた。