†魔界戦記†
「ああ?
それは奴隷というヤツだな
ここらは魔界でも
辺境の地域だからな」
ルシファーは
ケルピーのシチューを
無理矢理かっ込むと
すぐさま側にある水を
ぐいっと飲み干す。
それでもまだ
脳裏に焼き付いた
あの女の子の顔が
忘れられい自分がいた・・・。
二日後
ルシファーの目を盗み
再びテリーベに
足を運んだカエン。
あの子はいない。
わかっていたハズだった。
「またアンタかい?」
ふと見ると
あの奴隷商人が
こっちに歩み寄ってくる。
どうやら足が悪いらしく
松葉杖をついていた。
あの日以来
ずっと考えていた
頼むべきか
頼まざるべきか・・・。
カエンは決心する。
「あの子に・・・
もう一度会わせてくれ」