図書室から始まる彼女の初恋
【始まりは図書室から】
ピンクの桜が散り、
高校に入学してやく1ヶ月。
私…高原 桃菜(たかはら ももな)は教室の隅で空を眺めていた。
周りには入学して早々グループができている。
私のような
地味な子はほとんどいない。
キラキラしていて、
オシャレで、青春している。
私はそんなクラスメイトが
羨ましかった。
私だって…
あんな風にキラキラな
毎日を送りたい。
この1ヶ月間で喋ったのは、
片手で収まる人数。
かといって、
濃い話をしたわけでもなく
「おはよう。」と一言挨拶されたくらいだ。
でも次第に
それもなくなった。
まるで地味でダサくて、
人見知りな子なんかと
関わりたくないというように。
なので学校で友達と
呼べる人は1人も
いなかった。