図書室から始まる彼女の初恋
お姉ちゃんに渡されたのは、
ベルトのような物。
「何これ?」
「は?知らないの?
まずね、アンタのそのスカートの丈よ、丈。
ひざ下って…ありえないから!
だからこれで上げるの!」
お姉ちゃんによって、
どんどん短くなっていく制服のスカート。
…こんなに短くするの!?
「よし…使い方は分かったわね?
明日からはこの長さで行くのよ?」
「え…っ!
短すぎるよ!
ブスが何してるの?って笑い者にされるよ…」
お姉ちゃんは私見てため息をつく。
「白くて細い足。」
一言私につぶやいた言葉はなぜか
深く心に響いた。
「嘘だ…
そんなこと言っちゃ努力してる子達に失礼だよ…!」
キラキラした世界の女の子達は
ダイエットがどうとかよく話してるし…
「だからあたしは羨ましいって言ってるの!
私みたいに努力しなくても、元々太りにくい体質でさ。
されなのに、アンタは可愛くなろうともしない。
自分で好んでダサくなっていってるんでしょ!?」
お姉ちゃんが…怒ってる。
いつも私に味方してくれるお姉ちゃんが。
「ごめん…なさい。」
私はお姉ちゃんがいなくなれば、
頼れる人がいない。
一人ぼっちになる。
それだけは嫌だ。
一人は寂しいから…
小さい頃から寂しくなれば、
お姉ちゃんが寄り添ってくれた。
失いたくない。
もしかしたら今、一番失いたくない人かもしれない。
「…そろそろ、仕事の準備するから
出て行って。」
「うん……」