図書室から始まる彼女の初恋
【変わり始める私と出会った彼】
「アンタ…桃奈!?」
翌朝、
一階から降りて来た私を見て、ママが絶句した。
「へ…変かな?」
お姉ちゃんに教えてもらった通り、
スカートは短くした。
そしてクラスの女の子を必死に思い出し、
毎日履いているふくらはぎまでの丈の白ソはやめ、
ちょうどひざ上くらいの紺ソに履き替えた。
髪型は、
前髪は斜めに流しピンで留め、
梨香さんのようにお団子をしたかったができないので、
上でポニーテールにし、キラキラしたヘアアクセで飾った。
昨日一晩中考えてやっと分かったよ。
お姉ちゃんの言葉の意味。
私は努力をしなさすぎたんだ。
人を頼りすぎたんだ。
それに生まれつき、
太りくい体質(多分)なのに
それを生かそうとしないで。
何もしない私の方が、
努力している人たちに失礼だ。
私も精一杯頑張ろう。
決めたんだ。
「そっちの方が断然いいに決まってるじゃない!
何で今まで、あんなにダサかったのよ。」
ママは嬉しそうに
私をやわらかい笑みで見つめる。
「ママ、私頑張る。」