図書室から始まる彼女の初恋


私は校門をくぐった。

み…見てる!

同じ学年の人達、皆見てる!

もしかして私、
ダサ子で有名だったとか?

「桃奈ー!」

後ろからギュムッと抱きつかれる。

「…梨香さんっ。」

「あー、もう。可愛い。」

「あの…レズなんですか…?」

そう質問すると、
梨香さんはお腹を抱えて笑い始める。

「やっぱり…そうなんですか…」

梨香さん、珍しい趣味だな。

「ちょっと、待って!
これは桃奈が可愛いから抱きついただけで、
私は断じてレズではないからね!」

私も梨香さんにつられて、
一緒に笑ってしまった。

そういえば、
久々に笑ったかもしれない。

「じゃぁ、私職員室に用があるから、また放課後にねっ♪」
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