図書室から始まる彼女の初恋


「ちょっとー!
桃奈、どういう関係!?」

ほら、啓のせいでこうなるじゃん。

こういうの
面倒くさいんだよ…?

友達は大好きだけどさ。

「どうにもこうにも、
あんな人知り合いじゃありませーん。
あ、啓が言ってた事全部嘘だから!」

タイミング良く、
チャイムが鳴り、席に着いた。

おかげで、
質問攻めは退けることが出来たけど、
「私の啓を取らないで!」
みたいな子が現れないのを願っておこう。

そうなると女の子は女の子ではなくなり、
もはや野獣だ。

それは何よりも、
避けたい。

そうなったとしたら、
絶対啓を恨んでやるんだから…!

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