図書室から始まる彼女の初恋


私は啓をギロリと睨む。

「桃奈は怖いなあ。
会ってもらいたかったのは
この三人だよ。」

「うん。
会ってどうするの?」

意味分かんない!

「これからはこのイツメンに
桃奈も加わるってこと。」

加わる…?

「ちょっと!
何勝手に決めてるのよ!」

「だからね、
学校の登下校、休み時間、お弁当…。
全部一緒なんだよっ☆」

「燐まで何言ってるの!?」

私は言ってからハッとした。

私ったら初対面の人に…

しかも年上なのに…

「啓が言ってた通り素直な子だね。」

「桃奈、俺達に遠慮すんなよ。
敬語禁句な。」

佳樹と優希まで…

私に拒否権はないの!?
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