図書室から始まる彼女の初恋


「苺DXパフェで♪」

「俺もー!」

私と燐は
甘ったるいパフェを注文する。

「お前ら、ガキだなガキ。
あ、俺はコーヒーで♪」

優希が大人すぎるの!

「佳樹何する?」

「俺はガトーショコラにしようかな。」

「うん、俺もそれにする。」

何?何で!?

佳樹と啓は、
わざわざ同じにするの!?

雰囲気も似てるし…

まるカブリだよ!

「啓…」

「ん?」

「ん?」じゃない…!

私は三人ずつ向かい合って座る席の一番端。

そして隣は啓。

密着しすぎ…!

心臓もたないじゃないっ。

「押してこないで!」

ニヤッと笑う啓。

ファミレスに来てまで、
甘い匂いを漂わせてる。

「…っ!」

突然肩に回された、真っ白な腕。

そしてさらに引き寄せられる。

「桃奈は俺の女♪」

…思考停止中。

はああああ?

何言ってるの!?

「離して!」

簡単に真っ白な腕は
離れていく。

「大体の女の子はこれで落ちるのにね。」

佳樹もニヤニヤ笑っている。

「桃奈は贅沢だなあ☆」

そんなの望んでないしっ…

私は反論する前に
この心臓の鼓動を
抑えるのに必死だった。

こうして私は今日から
この四人組に加わった。
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