図書室から始まる彼女の初恋


「俺にとって必要不可欠な存在。」

―――トクン

またそんなこと…

「でも突然私に話しかけてきただけで…」

「桃奈。」

「なっ…何?」

「声、裏返ってるよ。」

……っ!

全く気がつかなかった…

また啓の前で失敗を…

恥ずかしいし!

「…馬鹿。関係ないし、そんなこと…」

啓はクスクス笑うだけで
それ以上のことは語らなかった。

まるで誤魔化されたみたいに―――
< 64 / 95 >

この作品をシェア

pagetop