図書室から始まる彼女の初恋
【壊れ始める】
そんなある日のこと。
啓達四人が
私の家に遊びに来ることになった。
化粧はお姉ちゃんに教えてもらった丸タレ目…
真っ赤なグロスにオレンジのチーク。
髪型はアイロンで綺麗なストレートに。
服装は家だから、
派手すぎずラフ過ぎず
真っ黒に小花柄がプリントされた
一枚でも盛れるミニワンピースだ。
ピンポーン――…
あれ、誰か来た。
まだ予定の時間まで一時間程度ある。
宅配便かなあ。
私はドアを開ける。
「ハロー、桃奈♪
俺、啓達と決めた待ち合わせ場所で
待ってたんだけど誰もこなくて…
もう、皆来てるうう?」
はあ…能なし…
「燐。一時間早いよ…」