図書室から始まる彼女の初恋


仕方なく燐を先に上がらせた。

「うわー…女の子♪
ピンクだらけだあ。」

女の子らしい雑貨とか家具を集めるのは密かな私の趣味。

「そうでしょ~♪」

「カーテン閉めてみて良い?」

「…?良いけど?」

何のために閉めるんだろう?

ピンクのカーテンを閉めると
外の光が射し込んできて部屋の中がうっすらピンクになる。

「最高。エロいね、桃奈♪」

はあああ?

そのために閉めたの!?

「今二人きりなんだからそんなこと言っちゃだめでしょ…!」

何かあってからじゃ遅い。

可愛い燐だけど、
燐も男なんだから…

「桃奈、まだ皆が来るまで50分近くあるよ…?」

だから何!?

目をウルウルさせないで…!

迫り寄る燐。

「…何考えて…
燐、やめよう!ね?ね?」

燐が突然大きな声をあげて
笑いだす。

「本気にしちゃった?
可愛いー!」

…最低だ。

「馬鹿、馬鹿、馬鹿!」

そんなことを言っても
燐は嬉しそうに笑うだけ。

ドMなの?

ねえ、そうなの?

…………疲れた…!
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