図書室から始まる彼女の初恋


自分でも
言ってから頭が真っ白になった。

今…何言った? 私。

「良いよ。」

私は啓の腕の中にスッポリと収まる。

「…っ…っ…」

涙が溢れる。

恋って…

こんな気持ちになるんだ。

啓の身体の体温は
いつも心地が良い。

甘い香りが私を落ち着かせる。

「甘えん坊。」

啓が笑いながら
私の涙を指ですくう。

気づいたでしょ?

気づいてないわけが無いよね。

私の本当の気持ち。



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