図書室から始まる彼女の初恋


「恋愛ねー…。」

啓がつぶやく。

「俺は一生しないね、絶対に。」

―――嫌。

そんなの間違ってる。

「だろうな。」

私以外の三人が頷く。

何か知っているの…?

聞いちゃいけないような気がする。

何かとても大事な事―――

「桃奈は?」

ついに私の番が回ってきた。

「…私も、いないよ。
好きな人、出来たことないんだ…」

燐は何も言わず黙っている。

「桃奈なら、
良い彼氏すぐ見つかるよ。」

――ドクン

心臓がいつもとは違う意味で
激しく動く。

「…そうだね…」

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