図書室から始まる彼女の初恋
「燐は私のこと、好きなの?」
「友達として、大好きだよ。
桃奈をほうっておけない。」
そうか。
燐も私も恋愛感情では
お互いを好きではない。
誰かが言ってた。
「初恋は叶わない。」って。
諦めよう。
私は燐と幸せになる。
「燐、付き合う、私。」
燐がニコリと微笑み、
華奢な手を絡ましてきた。
「啓のことも、
ほうっておけない。
啓は俺達が幸せにするから安心してね。」
「…お願いします。」
バイバイ、啓。
私は一滴の涙を流した。