図書室から始まる彼女の初恋


「俺達、昨日から付き合い始めましたっ♪」

佳樹、啓、優希の三人は唖然としている。

ほら…軽すぎるじゃんか…

「燐…本気か?」

優希が目を見開いて聞く。

「うん☆
だから桃奈以外の女の子との遊びもやめるよ!」

別に…そこまで無理しなくても良いのに。

「じゃぁ、キスしてよ。
燐と桃奈が好き同士ならできるよね?」

佳樹が小さく笑いながら
私達を交互に見る。

ファーストキスは燐に…

仕方ないか。

私が決めたことだもん。

「もちろん、良いよ♪」

燐はテンションMAXのように見える。

嫌な顔一つしないし。

さすが…

気がつけば燐が私を見つめている。

私は目を閉じるのさえ忘れていた。

啓…啓…啓…

「……っ…!」

突然頭を力強く引き寄せられる。

そして考える暇もなく唇が合わさる。

目の前には私と同じように目が開いた綺麗な顔。

――――啓。
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