図書室から始まる彼女の初恋
また恋愛をして傷つく――?
どういうことよ?
私は啓の過去に何かあったことを確信した。
「桃奈は知る必要ないからな。
燐と幸せになれば良い。」
優希の意味深い言葉。
「…燐、可哀想だよ。」
佳樹がつぶやく。
私が啓を好きになることで
燐に負担を掛けてるの…?
恋愛って難しくて全然わからない…
「でも、燐じゃなかったとしても、俺等のうちの誰かが一緒のこてしてたと思うけど。」
事の発端は私だよね――?
このゴタゴタ、
私が居なくなれば
なかった事にできるかな。
どっちにしろ私が
誰かを傷つけてることには変わりはない。
皆のためにも離れた方が良いに決まっている。
じゃぁ―――
こうなることを
わかっていて、
わざわざ私をこのグループに入れたの?
…わからない。
わからないから
…何も言えない。
「…私は。」
私は決心して立ち上がった。