図書室から始まる彼女の初恋


「何話してたの?」

燐と私はあの後
ファミレスに入った。

私が仮病を使ったのに、
燐は気づいていたらしい。

もちろん今日の注文は
二人とも洋梨パフェだ。

チョコクリームと洋梨が
ベストなんだよね!

…話それたし!

「んー…ちょっとね、
啓が軽いから怒ってた♪」

…嘘…だよ。

私、
嘘くらい見抜けるもん…。

「本当は?何?」

燐がパフェを
食べていた手を止める。

「もう、やめよう?」

………?

「啓の話は
二人きりなのにしたくないよっ。
俺達付き合ってるんだしね…。」

そっか、そうだよね…。
「じゃぁ…最後に良い?」

「うん。」

「私が啓を諦められるくらい、燐のことを想わせて…?」

私は燐を
しっかり見つめた。

燐も私を見つめる。

「そうだね。
桃奈たんを幸せにしますっ☆」

ごめんね…燐。

私ばかりが逃げちゃって。

本当ごめんね…
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