君がここに居たこと~初恋の奇跡~
「 ・・・・もしもし? 」
電気を消して、ベッドに寝転がる。
携帯を見ていて気付いたけど
もしかして今日が24日・・・?
・・・・・何かイベントでもあったのかな・・・
人が多かったあの道を思い出しながら
そっか、24日か、と一人頷いていた。
『 繭、誕生日おめでとう 』
電話しているのを忘れていて
思わず声を上げそうになった。
そういえば、相手は誰だっけ・・・?
「 ・・・・・あの・・・誰ですか・・・? 」
本当に申し訳ないけど、
確認しないで出てしまった。
聞き覚えのない男の人の声に
困惑しつつも聞けば、
受話器越しに小さな笑い声が聞こえた。