君がここに居たこと~初恋の奇跡~




どうしてだろう。
たくさん思い出がある
実家だからかな・・・




「 すごく・・・すごく寂しいよ 」




それが全て過去で、思い出だから。




もう今じゃできないから
だから、寂しい。




「 あき、早く会いたい 」


『 うん・・・ 』


「 会いたいよ、あき・・・ 」




無理を言ってるのは分かってる。
我侭を言ってることも、
全部全部分かってる。




だけど指輪を見るたびに
幸せな気分になるたびに、




どうしようもなく不安に駆られて
怖い、と体が震えて、




『 ・・・繭、離れてても
  俺はずっと繭の傍にいる。
  だから、泣かないで 』




気付いたら、泣いている。




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