君がここに居たこと~初恋の奇跡~
再度手を合わせて
お父さんの写真を眺めたあと
私は部屋に戻った。
外は雨で、地元を歩こうと
用意していた服は着ずに
家にあった部屋着に着替えた。
「 ・・・さて、と 」
いつ帰ってきても大丈夫なように
少し部屋を片そうかな。
お母さんはきっとまだ寝てるから
なるべく静かにしなきゃ。
相変わらず汚い部屋にやっぱり
苦笑を零しながら、部屋の掃除を始めた。
小物を片付けて、クローゼットを開ける。
出て行く前はよく着ていた服と
読みかけの本、アクセサリー。
「 ・・・・汚いなぁ 」
部屋を片付けてもクローゼットが
これじゃ・・・ね。
中のものを1度出してしまおうか、
とも思ったけどそれじゃあ1日
かかってしまいそうな気がして
少しずつ片付けていくことにした。