君がここに居たこと~初恋の奇跡~
本当にあきと私は
付き合っていて、
こうやって形に残るものがあって。
”よかった”と
ホッとしている自分がいた。
もう何度あきを心の中で
呼んだか分からない。
会えるのはまだまだ先で
それでも前に私たちは
何度も会っていて。
こんなにはっきり写っているのに
こんなに形が残っているのに
どうして私の中にはあきが
いなかったんだろう。
・・・記憶の中のあきと
写真の中で微笑むあきが
同じ人で、同じ笑顔で、
私はいつも、この人と
話してるんだと思うと
そんな疑問は消えていた。
写真をそっと鞄にいれて
再度リビングに足を向けた。