君がここに居たこと~初恋の奇跡~
「 ・・・・・・え、・・・え? 」
写真の中で笑いあう2人。
前に見つけた写真と合わせて
これで2枚目だった。
あの遊園地の、大きな観覧車が見える。
どこなんだろう。
観覧車はすごく小さくて、遠くて。
どこか高いところなんだろうな。
景色が良さそう・・・。
前の写真と違うのは場所だけじゃない。
ふざけていたのか、満面の笑みを
浮かべた私があきに抱きついていて、
そんな私の背中にはちゃんとあきの
手が回されていて。
あるのは記憶と写真だけ。
感じた体温までは思い出せない。
「 ───────────あ、れ・・? 」
写真をそっとテーブルの上において
目元を覆った。