君がここに居たこと~初恋の奇跡~
あれから私は散々泣いて
何故か作ったパスタを食べずに
お母さんにも会わずに帰って来た。
写真を握り締めたまま寝て、起きて。
スケジュール帳の間に
はさんだ写真を仕事の合間に
何度も見て、元気をもらっていた。
『 今どこにいるの? 』
「 家の近く 」
『 ・・・そう 』
暗くて持っている写真は
見えないけど、
だけど、もう何度も見たせいで
頭に焼き付いてる。
大好きなあきと、すごくすごく
幸せそうな私。
好きだな、この写真。
何度見てもそう思って
ぼーっとしていたら電話は切れていた。