君がここに居たこと~初恋の奇跡~
「 気に入った商品がありましたら
ご予約もできますので 」
よければ、と付け加えて
彼女は商品の整理に戻って行った。
綺麗な人だなぁ、とたまに彼女を
横目で見ながら、私が手に取ったのは
やっぱりキャンドルだった。
・・・家にあるけど、日が経ってるし
新しいの買っておこうかな・・・
商品の数が増えていて
あの時はなかったものもあって、
ズラリと並んだキャンドルを
片っ端から手に取って
効果だとか香りだとかを見て
楽しんでいた。
─────────ヴヴ..ヴヴヴ..
「 はーい 」
『 どうしたの、ご機嫌だね? 』
携帯を耳に押し当てながら
頬が緩むのを感じて
さっと周りを見渡した。
「 今ね、クリスマスプレゼント
見に来てるの 」
『 ・・・繭の? 』
「 あきのだよ 」