君がここに居たこと~初恋の奇跡~




歩きながら見つけたものを
適当に言っていくけど
どれも反応はいまいちで
結局あきは欲しいものかぁ、と
悩みこんでしまった。




「 ・・・あき? 」


『 考えておくよ 』


「 それだけ考えたのに!? 」


『 急だったからまた落ち着いて
  考えてみるよ 』




そっかぁ、と言いながら
キャンドルの入ったカゴを
レジに出してお会計を済ませると
あきは小さく笑っていた。




「 ?・・・なに? 」


『 いや、買うんだと思って 』


「 だって気に入ったんだもん 」




紙袋を鞄に入れて
そのまま電話しながら
帰路につく。




ゆっくり歩きながら空を眺めて
たまに足を止めたりして。




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