君がここに居たこと~初恋の奇跡~
”浮かれている”。
そんな言葉が似合う気がする。
確実じゃない、絶対じゃない。
いつものようにあきは
来ないかもしれない。
だけど、私の誕生日だから、きっと。
そんな期待と夢を胸に抱いて
その日1日を過ごした。
「 ・・・あの、吉田さん 」
コーヒーを飲みながら
窓の外を眺めていた吉田さんの
隣にそっと腰を下ろして、
ちょっといいですか、と言えば
優しく微笑んで頷いてくれた。
「 どうしたの? 」
「 ・・・あ、の・・・・ 」
胸の内の不安と、モヤモヤと。
だけどそこにある微かな光。
小さな期待は、裏切られても
持っていられるんだろうか。