君がここに居たこと~初恋の奇跡~




















「 ──────そんな約束したんだ 」




落ち着いた髪の色に似合う
外見も中身も大人な彼女は
ビールを片手に首を傾げた。




「 それで、何で不安になるの?
  だって約束したんでしょ? 」




それは、つまり会えるってことじゃない?




私にとってそれは良いことだ、と
言い終えると同時にビールを
喉の奥に流し込んだ。




ジョッキを置いて、頬杖をついた
吉田さんの頬はほんのりと赤く
染まっていた。




< 83 / 209 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop