君がここに居たこと~初恋の奇跡~
「 もう1つ、あるでしょ 」
「 ・・・・え? 」
「 清宮さん・・・繭ちゃんって
1つのことからたくさん
悩みを生み出しそうに見えるから 」
まだある気がするんだけど、って笑う
吉田さんにもう1つだけ聞いてみた。
もしも、あきが来なかったら。
「 ・・・その後? 」
「 はい 」
今まで通りでいられると思いますか。
正直、会うことがこんなに自分にとって
楽しみになるなんて思ってなかった。
だけどそれと同じくらい、会う約束が
こんなに怖いものだとも思ってなかった。
1つの不安がいくつにもなる。
吉田さんの言う通りだった。
最初は小さかった不安が大きくなって
気付けばそれが数を増やしていて。