君がここに居たこと~初恋の奇跡~
あきと話しているときだけは
全てを忘れられる。
だけど、電話を切った後の
ふわふわした浮ついた気持ちが
不安を押えていた。
約束をしてからまだ1日。
それが、爆発した。
「 ・・・来なかったら・・・ 」
難しい質問を投げかけたことに
少し後悔しつつ、やっぱり
その答えが気になる。
私の中に答えはない。
その時になるまできっと
これからも答えは出ないと思う。
「 怒りはしないけど
がっかりはするよね 」
「 ・・・・はい 」
「 だけどあたしなら、
その日聞くはずだったら
話を電話で聞くよ、きっと 」
ふっ、と小さく笑った吉田さんは
ジョッキを傾けた。