君がここに居たこと~初恋の奇跡~
見えるように、というか
紙袋から飛び出した
メッセージカードに
私は小さく吹き出した。
「 ・・・あき・・・・ 」
バカじゃないの、って
小さな紙袋を抱きしめて
その場に座り込んだ。
嬉しくて幸せで、
どうしようもないくらい
涙が出る。
だけどそれ以上に
すごく申し訳なくて。
「 ・・・ごめんね・・・ッ 」
『 何で謝るの、繭 』
「 だって、・・・だって・・・! 」
あきはこんなにちゃんと
真っ直ぐ言葉と気持ちを
伝えてくれるのに、
私は何も言えないで
その割りに不安ばかり
募らせていて。
ごめんね、ともう一度謝れば
あきはいいよ、と笑っていた。