心友は天使になった。



「…久しぶりだね、みのり。また来たよ。…時間が経つのは早いね。もう6年だよ?あんたが死んでから……」



―返事はない。当然だけど。



あたしは懐かしむような口調で昔のことを1人で話していく。



「あ、そうだ!あたし今年も手紙書いてきたんだ!ここ…置いとくね。天国で読んでくれると嬉しいな!」



そう言ったとき、あたしの頬に温かい何かが伝う。



「…でも、返事がないのは少し辛いよ…」


6年前のあのときから、あたしの涙腺は緩みっぱなしだ。



『みのりが生きていれば』

そう思ったことは、何度もある。



でも

みのりは帰ってこない。

行ったきり。

もう、会えない。



この現実が胸に突き刺さる。



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