心友は天使になった。



あたしが21歳なら、みのりも21歳だ。



お酒は飲めるし、煙草だって吸える。



もう、そんな歳なのに、あたしは何一つ変わってない。



ううん、変わってないんじゃない、変われないの。



死んでしまったみのりは、何もかも6年前と変わらない。


それでも時間は流れていく。

みのりを知っている人たちは皆、いつか忘れてしまう。



あたしはそれが恐くて変われないままでいる。



ただの自己満足かもしれないけど。



…でも、6年という月日は長い。

その長い年月が、あたしの大事な記憶を蝕んでいく。



今だって、みのりの笑ったあの顔がぼんやりとしか思い出せない。



あたしってホントに最低。



みのりは大切な友達だったはずなのに…。



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