最初で最後の恋文
「ま~こ~と~!置いて行くよ!!」
 
真琴は茜の呼ぶ声に顔を向けると、数歩先で大きく手招きしている茜とその周りには微笑んでいる香里、大輝、竜也、奈々子がいた。
真琴はその五人に返事をすると、一歩前へ踏み出そうとした。







『宮崎!』





 
真琴はふっと遥斗に呼ばれた気がして周りを見渡したが、そこには誰もいなかった。
周りにはクラスメイトがつけた無数の足跡が広がるだけで静まり返っていた。

< 59 / 62 >

この作品をシェア

pagetop