最初で最後の恋文
真琴は遥斗が入っていったドアを見ながら呟いた。
そして、遥斗から受け取った写真に目を向けると、一瞬目を見開いてしまった。

真琴が持っている写真はクラスの一年間の写真のはずなのに何故か凄くキレイだった。

いや、キレイというか、一人一人が生き生きしていた。
真琴は拾い上げた写真を一枚一枚見たが、どれも一人一人が生き生きしていた。
遠足、文化祭、体育祭…それぞれが皆楽しそうで、その気持ちが伝わってくる写真だった。


真琴はいつの間にか走っていた。
何故か、生徒会室まで急いで走っていた。
皆にこの写真を見て欲しくなって、全速力で走った。
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