緑の君~白い影~Ⅱ
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苦しい…。私何処にいるの…。
纏わりつく赤い羽根に溺れていく。
身体は埋まって…。息をするのが精一杯。
藤乃の声が霞んで聞こえなくなって…。
上から藤の花びらがひらひらと落ちては消えていく。
目の前に白い糸が見えた。
身体の力が抜けていく。
まるで何かに吸いとられてるみたい…。
白い糸が見えた。
手を伸ばしたいのに動かない。
それを掴まなければならないと何故かわかった。
糸の上からキラキラと光が落ちてくる…。
あぁ…。綺麗…。
目を閉じかけた…。
「さゆり…。さゆり!」
握ったのはキラキラと煌めく緑の長い髪…。
「緑の君?」
抱きしめられていた。
「此処から出る。」
何時でも助けてくれるのは…。日陰から連れ出してくれるのは…。貴方しかいないんだね。
真剣な眼差しをしていた。
出口は一つ…。
大量の一面の赤い羽根がさゆりを捕らえていた。
赤が濃くなり二人とも覆い尽くしていく。
「さゆり…。」
真剣な眼差し…。
それを受け止める。
「貴方を信じてる…。」
それしか道はない…。
覚悟なんてあの時から出来てた。
「緑の君を信じてる…。」
全てが覆い尽くす瞬間、首元に深く差し込まれた痛みがあった。
緑の輝きが大きくなり唯一の出口に続く糸を上がって行く。
赤い羽根を退けながら…。
それを藤の花びらが囲んでいく。
歌が聞こえた。
遠くに遠ざかっていく。
魂は鳥籠から出ていく。
小刻みに痙攣していた。身体が光を放ちながら止まる。
何かが弾ける音が響いた。
刀を構えながら跳び避ける。
赤い翼の妖しが膝を着いた。
「おのれ…。二度までも…。」
身体に魂が戻る。
目を開ければ赤い翼の妖しがいた。
「スーリア!」
振り返ってみるとボロボロのレンがいる。
「レン君…。あっ…。あっ。」
身体に力が入らない。
「緑の君?」
何処にも姿はなかった。
「愚かなり…。」
身体を引き寄せられる。
苦しい…。私何処にいるの…。
纏わりつく赤い羽根に溺れていく。
身体は埋まって…。息をするのが精一杯。
藤乃の声が霞んで聞こえなくなって…。
上から藤の花びらがひらひらと落ちては消えていく。
目の前に白い糸が見えた。
身体の力が抜けていく。
まるで何かに吸いとられてるみたい…。
白い糸が見えた。
手を伸ばしたいのに動かない。
それを掴まなければならないと何故かわかった。
糸の上からキラキラと光が落ちてくる…。
あぁ…。綺麗…。
目を閉じかけた…。
「さゆり…。さゆり!」
握ったのはキラキラと煌めく緑の長い髪…。
「緑の君?」
抱きしめられていた。
「此処から出る。」
何時でも助けてくれるのは…。日陰から連れ出してくれるのは…。貴方しかいないんだね。
真剣な眼差しをしていた。
出口は一つ…。
大量の一面の赤い羽根がさゆりを捕らえていた。
赤が濃くなり二人とも覆い尽くしていく。
「さゆり…。」
真剣な眼差し…。
それを受け止める。
「貴方を信じてる…。」
それしか道はない…。
覚悟なんてあの時から出来てた。
「緑の君を信じてる…。」
全てが覆い尽くす瞬間、首元に深く差し込まれた痛みがあった。
緑の輝きが大きくなり唯一の出口に続く糸を上がって行く。
赤い羽根を退けながら…。
それを藤の花びらが囲んでいく。
歌が聞こえた。
遠くに遠ざかっていく。
魂は鳥籠から出ていく。
小刻みに痙攣していた。身体が光を放ちながら止まる。
何かが弾ける音が響いた。
刀を構えながら跳び避ける。
赤い翼の妖しが膝を着いた。
「おのれ…。二度までも…。」
身体に魂が戻る。
目を開ければ赤い翼の妖しがいた。
「スーリア!」
振り返ってみるとボロボロのレンがいる。
「レン君…。あっ…。あっ。」
身体に力が入らない。
「緑の君?」
何処にも姿はなかった。
「愚かなり…。」
身体を引き寄せられる。